大型トラックのサスペンションが折れました 2019年6月

ファミリーカーがメインと前の記事で書きましたが、私の工場は国から大型車の分解整備の認証を取得しているので、大型トラックの整備もご依頼を頂きます。写真は夕方なのでシャッターを閉めかけています。

点検で分かること

トラックは車検が1年毎ですから、その半分の6ヶ月点検が法定で義務付けられています。

今日のトラックは法定3ヶ月点検でご入庫頂きました。

法定3ヶ月点検と言うのは耳慣れない言葉ですが、このトラックは緑の営業ナンバーなので、普通のトラックの半分の3ヶ月毎の点検が義務付けられているのです。

点検するとフロントのサスペンションの板バネが折れているのが分かりました。

板バネはそれ自体が車体を支えています。そのため折れた状態では車体が傾くので大変危険です。

最悪の場合横転します。

折れたのは1枚でも交換は3枚の定石

写真の様に、複数枚あるバネの内、真ん中のバネが折れています。

交換するのは折れているバネの上下2枚を含めた3枚です。

バネが折れるのは荷重がかかった状態で、上下動を繰り返して金属疲労が起きるからです。

ですから、折れた板バネを挟んで上下の板バネには、相応の金属疲労が起きています。

放っておくと上下の板バネも結構な確率で折れるので、これを交換するのは整備の定石です。

このクラスになると、よじれを防止するスタビライザーと言う、バネには見えない形をしたバネが、強く働いているので簡単には板バネが外れません。

作業はサスペンション部分を、メンバーと言う部分ごとゴッソリ下ろして行う事になります。

法定点検はやはり重要です。

分解は出来たので、明日部品を発注して作業を進めます。

いつものくるま屋 神石高原 山本自動車工業

この記事を書いた人

山本 宰士

山本 宰士

山本自動車工業株式会社 代表取締役

広島県神石高原町のくるま屋です。