インターネットのTAとルーターとIPアドレス 2020.4.24

社内のネットワーク設定を変更しました。今まで一部ADSLだったインターネット回線を、全てケーブルTVに変更したからです。

インターネットへの接続は容易く出来ましたが、ネットワークプリンターが上手く動かず少し手こずりました。ゼロックスにも問合せ、何とか作動する様になりました。

一連の作業中、ある疑問が浮かびました。

それは「11」だった筈のIPアドレスの3桁目が、この日を境に「100」になっていた事です。

IPアドレスと言うのはネットワーク内で、パソコンなどの機器に割り振りされた、場所を特定する数値です。

0〜255の数値4つの組み合わせで表します。

例えば192.168.11.10の様にです。

疑問の答えは、新しくTAとして使用する「ケーブルTV告知端末のデフォルト設定だったから」なのですが、その事が直ぐには分かりませんでした。

ターミナルアダプタ (TA,Terminal Adapter) は、本来の意味は「通信回線と通信機器を接続する際のインタフェース変換装置」全般を指す言葉。(wiki先生)

夜になってケーブルTVの技術者と話していた時、やっと腹落ちしたので忘れない為に書いておく事にしました。

読んで頂くのは嬉しいのですが、詳しい人には「え、そんな事知らなかったの」と言うレベルの内容ですし、思い違いも有るかも知れません。

繰り返しますが、自分自身が記憶しておく為の記事なので、自己責任で読んで下さい。

①告知端末がTAの役割をする。

本町のケーブルTVインターネットでは、告知端末と言う機器がTAの役割をします。告知端末とは町内の行政放送などに使われる装置の事です。

今まではインターネット回線を、先ずNTT製のTAに接続し、その後ろにルーターを接続していました。このNTT製のTAを、ケーブルTVの告知端末に変更するのです。

つまり告知端末はインターネットへの入り口です。

②デフォルトゲートウェイ

デフォルトゲートウェイと言うのは、ネットワークが外部と接続する時の情報の出入り口になる所です。また、ネットワーク内の機器が情報の受け渡しをする場所でもあります。

つまり「目印の旗」の様なもので、

インターネットもプリンターへの信号も全て一旦そこを経由して配信されるのです。

言い換えるとネットワークの最も川上に位置する場所でもあります。

長々と書きましたが、つまりデフォルトゲートウェイは告知端末にあると言う事になります。

③オートモードは割り振りをネットワークの上位に委ねる。

IPアドレスはネットワーク内の機器全てのパソコンに割り振られます。敢えて手動で設定する事も有りますが、通常は自動設定にします。

デフォルトゲートウェイを受け持つ、ルーターやTAに任せるのです。

プリンター複合機にもIPアドレスは必要ですが、これはプリンター複合機に直接設定します。

ルーターにはモードスイッチが有る。これがオートになってると、各パソコンのIPアドレスの割り振りは、上位にある告知端末がする事になる。

下位のルーターは通り道の様なもので、IPアドレスの割り振りはしないのです。

④オートは無駄な動作を生む。

また、パソコンからルーターに信号が送られて来たら、更に上位にある告知端末に一旦送られ、またルーターを通ってパソコンに返される。

告知端末とルーターの間の情報のやり取りは、行って帰るだけ。全く無駄な動作で、作動不良の原因になる事もあるのです。

⑤設定スイッチはマニュアル(ルーター)

それを避ける為には、告知端末に直接接続されたルーターのモードはマニュアル(ルーター)にしとくのが良い。

これでネットワーク内の情報は、ルーターを最上位にしてやり取りされる。

この場合、デフォルトゲートウェイはルーターにあるのです。

そして各パソコンへのIPアドレスの割り振りも、ルーターによってされる様になる。

③の最後に書いた、情報が告知端末とルーター間を行って帰るだけの様な、無駄なやり取りが無くなるのです。こっちの方がシンプルで早いのです。

⑥ルーターが複数ある場合は直列接続。

ルーターを複数台使う場合、告知端末直下に接続するルーターは1台だけにする。

決して並列に接続してはいけない。

その下位への接続は並列でも良い。そしてオートが良い。オートだとアドレスの割り振りは上位に委ねられる。

つまり上位のルーター1台のみマニュアルにしておく事で、最上位のルーターが下位のルーターやパソコンに全てアドレスを割り振ってくれるのだ。

並列ではいけない理由が自ずと理解できる。

今回の作業時、この事を良く分かっていなかったので、上位ルーターもオートのまま設定してしまった。

⑦3桁目が「100」なのは告知端末がIPアドレスを振ったから。

冒頭に書いた疑問、「IPアドレスの3桁目が100になっていた」と言うのは告知端末が振った証し。つまり告知端末より下位にあるルーターの設定スイッチが、オートになったままだったからだ。

下位のルーターはバッファローなので、自動で振ったなら、3桁目は11になる筈で、100は今まで見た事がなかったのです。

⑧デフォルトゲートウェイとIPアドレスの3桁目。

デフォルトゲートウェイと言うのは、PCがネットワークに接続する場合、最初に読みに行く場所と書いた。

それは設定で告知端末だったり、ルーターだったりする。

③、④、⑤で書いた設定スイッチがオートならば、告知端末の値を読みに行くので3桁目が100、マニュアルならルーターを見に行くので3桁目が11になる。(上に同じ事を書いた。)

TA役を果たす機器のデフォルトゲートウェイ4桁目は1である事が多い。

いつものくるま屋神石高原町 山本自動車工業

この記事を書いた人

山本 宰士

山本 宰士

山本自動車工業株式会社 代表取締役

広島県神石高原町のくるま屋です。